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中古車の自社ローン広告|問い合わせ単価ではなく審査通過1件あたりの費用で運用を決める

自社ローンや「ローンが不安な方もご相談ください」を打ち出して広告を出すと、問い合わせは集まりやすくなります。ところが、審査に進むと通らない申込みが大半で、営業担当が電話に追われるだけの月が出てきます。代理店の報告書では問い合わせ単価が下がり、成果が出ているように見えるのが厄介なところです。

この記事では、買い方で集客する中古車販売店が、審査に不安がある層の問い合わせを取りながら、審査を通る人の割合を落とさない広告の組み立て方を説明します。読み終えると、広告を何で評価するか、広告文とフォームで何を先に伝えるかが決められます。

この記事でわかること

  • 自社ローンの広告は、問い合わせ単価ではなく審査通過1件あたり・契約1台あたりの費用で評価する
  • 審査の見込みは、検索語、広告文、LPの最初の画面、短いフォームの4か所で先に分ける
  • 「審査なし」と書かない。分割払いの条件を広告に出すなら、割賦販売法の表示事項をそろえる
審査の見込みを広告の段階で分ける
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審査に不安がある層の広告は、審査通過1件あたりの費用で評価する

自社ローンやローン相談を入口にした広告は、問い合わせの件数や単価ではなく、審査を通った件数と契約台数で評価します。買い方で集客する店では、問い合わせのあとに審査という関門があり、そこで大きく数が減るからです。

在庫販売の店では、問い合わせをせずに来店するお客様が多く、来店を成果に含めて数えます。考え方は 中古車販売店は来店をどう数えるか にまとめました。一方、当社の支援経験では、低金利ローン・リース・自社ローンのように買い方で差別化している店は、審査の相談が入口になるため問い合わせを重視して運用します。ただし、ここで数えるべきなのは問い合わせそのものではなく、その先の審査通過です。

媒体ごとの特徴や販売店の広告全体の組み立ては 自動車WEB広告で反響を最大化する方法 で扱っています。この記事は、そのうち買い方で集客する店に固有の設計を掘り下げます。

問い合わせ単価が下がっても、契約1台あたりの費用は上がることがある

審査に不安がある層への広告で起きやすいのは、問い合わせ単価が下がったのに、契約1台あたりの広告費が上がる逆転です。広告の対象を広げると、審査を通りにくい人の問い合わせが増えるためです。

数字は仮のもので説明します。月の広告費は30万円で同じとします。

A: 条件を先に伝える広告 B: 間口を広げた広告
問い合わせ 60件(単価5,000円) 100件(単価3,000円)
審査通過率 30% 12%
審査通過 18件 12件
来店 12組 8組
契約 8台 5台
契約1台あたりの広告費 37,500円 60,000円

式にすると、契約1台あたりの広告費 = 広告費 ÷(問い合わせ数 × 審査通過率 × 来店率 × 成約率)です。問い合わせ単価だけを見るとBが優れて見えますが、契約1台あたりではAが安く済みます。Bでは、通らない審査の受付と連絡に営業担当の時間も取られます。

審査通過率は「審査を通った件数 ÷ 審査を受け付けた件数」で、月ごとに記録します。1台の粗利から広告費の上限を逆算する方法は 中古車販売店の広告費はいくらまで使えるか で説明しています。自社ローンの場合は、回収できなかったときの損失も粗利から差し引いて考えます。

審査の見込みは、検索語・広告文・LP・フォームの4か所で先に分ける

審査を通りやすい人の問い合わせを増やすには、問い合わせの前に「どんな人なら相談しやすいか」を伝えて、自分で判断してもらいます。間口を狭めるのではなく、通る見込みのある人が安心して申し込めるようにする設計です。

検索語: 何を探している人かで分ける

同じ自社ローンでも、「自社ローン 中古車 地域名」で探す人と、条件を問わず「誰でも買える車」を探す人では、審査を通る見込みが違います。当社の支援経験では、地域名と自社ローン・ローン相談を組み合わせた語から始め、問い合わせが審査通過につながった検索語を月ごとに確かめて広げるのが安全です。審査通過につながらない語は、検索語句の一覧を見て除外キーワードに入れます。

広告文: 誰なら相談できるかを書く

広告文には、店が審査で重視する条件のうち、伝えてよいものを具体的に書きます。たとえば「頭金の用意がある方」「今の勤め先で働いている方」「保証人の相談ができる方」のような書き方です。条件を書くとクリックは減ることがありますが、クリックした人の審査通過率は上がりやすくなります。

LPの最初の画面: 広告と同じ約束を示す

自社ローンのように狙いがはっきりした商材は、自社ホームページより専用のLP(広告の飛び先にする1枚のページ)が向いています。LPで最もこだわるのは最初の画面で、広告で伝えた条件と同じことが目に入らないと離脱されます。月々の支払いの目安、審査の流れ、必要な書類、審査にかかる日数を最初の画面から近い位置に置きます。LPと通常のサイトの使い分けは LPと通常サイト、広告の遷移先はどちらにすべきか を参照してください。

フォーム: 3問だけ選択式で聞く

フォームの項目は少ないほど問い合わせは増えますが、審査の見込みが分からないと電話の手間が増えます。連絡先に加えて、頭金の有無、今の勤め先での勤続期間、保証人の相談ができるか、の3問程度を選択式で聞くのが釣り合いの取れた形です。年収や借入の状況など答えにくいことは、フォームではなく最初の電話で聞きます。送信ボタンは「審査の相談をする」のように、押した後に何が起きるかが分かる文言にします。

広告の自動入札に何を学ばせるか

広告の自動入札は、成果として登録した行動が増えるように配信先を選びます。問い合わせだけを成果に登録すると、問い合わせやすい人に配信が寄り、審査を通らない申込みが増えることがあります。

  1. まずは問い合わせを成果にし、フォームの3問の回答を店側で記録して、審査通過率を月ごとに出す
  2. 審査通過の件数が月にある程度たまるようになったら、審査通過を広告の管理画面に戻して配信に学ばせる
  3. 件数が少ないうちは、自動入札に任せきりにせず、検索語と地域を絞った運用で質を保つ

審査通過や契約を広告の管理画面に戻す仕組みは オフラインコンバージョンとは で説明しています。件数が少ない1店舗では、戻しても学習に足りないことが多く、手順1と3で運用するほうが確実です。

もう1つ注意したいのが、広告の対象の選び方です。Googleの広告ポリシーでは、「厳しい経済状況」はデリケートな情報のカテゴリとして扱われ、そのカテゴリで宣伝する際に、広告主が選んだオーディエンスで対象を絞ることが禁止されています(Google 広告ポリシー ヘルプ「制限付きターゲティング(パーソナライズド広告の場合)」、2026年9月確認)。ローンに不安がある人を狙う配信は、オーディエンスの設定ではなく、検索語と広告文で行うものと考えてください。

「審査なし」と書かない。分割払いの条件を出すなら表示事項をそろえる

審査に不安がある層ほど、広告の言葉に敏感です。ここで誤った表示をすると、問い合わせは増えても信用を失い、法令上の問題にもなりえます。

実際に審査をするなら「審査なし」とは書かない

自社ローンでも、店は頭金や勤め先、保証人などで独自の判断をしています。実際には審査があるのに「審査なし」「誰でも通る」と書くと、取引の条件を実際より有利に見せる表示になります。景品表示法は、価格その他の取引条件を実際より著しく有利だと誤認させる表示を有利誤認として禁止しています(消費者庁「有利誤認とは」)。来店してから断られたお客様は、口コミで店の評価を下げることもあります。

月々の支払額を出すなら、割賦販売法の表示事項をそろえる

代金を2か月以上の期間にわたり3回以上に分けて受け取る販売は、割賦販売法の割賦販売に当たり、自動車は政令で定める指定商品に含まれています(e-Gov法令検索「割賦販売法施行令」別表第一)。割賦販売の条件を広告するときは、現金販売価格、割賦販売価格、支払の期間と回数、手数料の料率などを表示するよう定められています(e-Gov法令検索「割賦販売法」第2条・第3条、2026年9月確認)。

「月々1万円から」だけを大きく出すバナーやLPは、この表示が抜けがちです。表示の細かな方法は省令で定められているため、自社の広告で何をどこに書くかは、専門家や所属の団体に確認してください。信販会社のローンを案内する場合も、信販会社と表示の方法を確かめます。中古車の価格表示そのものは支払総額で行います。広告での扱いは 中古車広告の支払総額表示 にまとめています。

審査を通らなかった人を、次の見込み客として残す

審査を通らなかった問い合わせも、広告費をかけて得た接点です。断って終わりにせず、条件が変われば相談できる形で残すと、広告費の回収の幅が広がります。

  • 頭金をいくら用意できれば見込みが変わるか、どの価格帯の車なら検討できるかを伝える
  • 本人の同意を得て、公式LINEなどで入荷情報や再相談の案内を送れるようにする
  • 再相談から契約した件数も、元の広告の成果として記録する

公式LINEでの追いかけ方は 自動車販売の公式LINE運用術 を参照してください。審査の結果を理由にした案内は、本人が望まない形で送らないよう注意します。

自社ローンの広告を強めないほうがよい店

審査に不安がある層への広告は、店側の体制が整っていないと損失が大きくなります。次の店では、広告を強める前に準備を優先します。

  • 回収の体制と資金に余裕がない店。自社ローンは店が代金の回収を担うため、契約が増えるほど未回収の危険も増えます
  • 問い合わせにすぐ連絡できる人がいない店。審査の相談は返事が遅れると他店に移られやすく、広告費が無駄になります
  • 審査の基準が担当者ごとに違う店。基準が言葉にできないと、広告文やフォームで条件を伝えられません
  • 在庫販売で来店が集客の中心の店。ローン相談を前面に出すより、在庫と来店の導線を整えるほうが効果が出やすくなります

在庫販売を含めた販売の集客全体は 自動車販売の集客方法 にまとめています。

代理店に任せるときに確かめること

自社ローンの広告を代理店に任せる場合、問い合わせ単価だけで報告する代理店では、ここまでの設計が回りません。審査の結果は店にしかないため、店と代理店が毎月同じ表で数字を見る必要があります。

店から代理店へ 代理店から店へ
審査受付・審査通過の件数 検索語・広告文ごとの問い合わせ件数
フォームの回答ごとの審査通過率 除外した検索語と追加した検索語
来店・契約台数と回収の状況 審査通過1件・契約1台あたりの費用の推移

審査通過率を踏まえて検索語や広告文を直す提案が出てくるかで、代理店の力量が分かります。代理店を選ぶときの見方は 広告代理店の選び方 にまとめています。買い方で集客する広告の設計を見直したい場合は、無料相談フォームからご相談ください。

よくある質問

「ブラックOK」のような言葉で広告を出してもよいですか

実際の審査の内容と合わない言葉は使わないでください。取引の条件を実際より有利に見せる表示になるおそれがあり、審査を通らない問い合わせも増えます。店が相談に応じられる条件を、具体的な言葉で書くほうが結果的に契約につながります。

フォームで年収や借入の状況まで聞いたほうが、審査の手間は減りませんか

手間は減りますが、答えにくい項目が増えるほど問い合わせは減ります。フォームでは頭金・勤続・保証人のような選択式の数問にとどめ、詳しいことは最初の電話で聞くのが釣り合いの取れた形です。

審査通過率はどのくらいが目安ですか

店の審査基準と扱う価格帯で大きく変わるため、他店の数字は目安になりません。自社の数字を月ごとに記録し、広告文やフォームを変えた前後で比べてください。

自社ローンの広告にホームページとLPのどちらを使うべきですか

自社ローンのように狙いがはっきりした商材は、広告の訴求と最初の画面をそろえやすいLPが向いています。在庫を見て来店する人向けの集客は、ホームページで行います。

まとめ

自社ローンやローンに不安がある層への広告は、問い合わせ単価ではなく、審査通過1件あたり・契約1台あたりの費用で評価します。検索語、広告文、LPの最初の画面、短いフォームの4か所で、どんな人なら相談しやすいかを先に伝えると、問い合わせを取りながら審査通過率を保てます。「審査なし」とは書かず、分割払いの条件を出すなら割賦販売法の表示事項をそろえます。回収の体制や、すぐ連絡できる人がいない店は、広告を強める前に準備を優先してください。

審査通過を成果に置いた広告運用の設計は無料相談フォームからご相談ください。支援内容はサービス紹介資料にまとめています。

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執筆・監修:NEXTGATE LiSMOtech マーケティング事業部

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