販売

中古車販売店の広告が成果につながらないときの点検箇所|任せているアカウントで確かめる順序

毎月の広告費は払っている。代理店からの報告書ではクリックも問い合わせも出ている。それなのに、広告を見て来たというお客様が増えた実感がない。中古車販売店から受ける相談で、最も多いのがこの状態です。

この記事では、広告を任せている店が自分で管理画面を開き、どこを順に確かめればよいかを説明します。読み終えると、原因が広告の設定にあるのか、広告の外側にあるのか、外部に相談すべき状態なのかを判断できるようになります。

この記事でわかること

  • 最初に見るのは広告文ではなく、何を成果として数え、何に向けて自動入札を学習させているか
  • 次に検索語句と地域。買取や車検、在庫に無い車種、商圏の外への表示に広告費が流れていないか
  • 最後に売約済みの車と着地ページ、店の来店台帳。広告が効いていても数えていなければ成果は見えない
成果が出ない広告は、この順に点検する
成果が出ない広告は、この順に点検する
デジタルマーケティング支援

自動車業界に特化した
デジタルマーケティング支援

NEXTGATE LiSMOtechは自動車業界に特化したデジタルマーケティング領域で売上アップのご支援を行ってきました。
これまでの実績とノウハウを活かし、デジタルマーケティング支援を行う弊社のサービスご案内資料です。
詳細資料をダウンロード

成果が出ない原因は、広告の出来より「何を数え、どこに出しているか」にあることが多い

中古車販売店の広告が来店につながらないとき、まず疑うのは広告文やバナーではなく、成果の設定と配信先です。広告文を直しても、学習させている成果と配信先がずれていれば、ずれた方向に上手になるだけだからです。

当社の支援経験では、販売の広告は来店を重視して運用しないと成果につながりません。多くのお客様は問い合わせをせずに来店するため、問い合わせだけを成果に置くと、問い合わせはしやすいが来店はしない人に広告が寄っていきます。整備や鈑金のように問い合わせがそのまま入庫になる業態とは、成果の置き方が逆になります。

点検は、次の順で進めます。前の項目がずれていると、後ろの項目の数字が正しく読めません。

  1. 成果として何を数えているか(コンバージョンの設定)
  2. どんな検索語句で広告が出ているか
  3. どの地域の人に広告が出ているか
  4. 売れた車や古い価格が広告に残っていないか
  5. 広告を押した人がどのページに着くか
  6. 広告を見て来店した人を、店で数えているか

報告書の読み方そのものは 中古車販売店の広告代理店の選び方 で扱っています。この記事は、報告書の数字の手前にある設定を確かめる手順です。

点検の前に、自社のアカウントを自分で開ける状態にする

点検は、代理店の報告書ではなく、広告の管理画面を自分で開いて行います。報告書に載るのは代理店が選んだ数字だけで、ここで挙げる設定はほとんど載っていません。

Google 広告のアクセス権には、管理者・標準・読み取り専用・お支払いとご請求・メール専用があります。読み取り専用でもキャンペーンの表示とレポートの実行はできるため、点検だけならこの権限で足ります(Google 広告ヘルプ「Google 広告アカウントのアクセス権の概要」)。代理店の名義のアカウントで運用されていて、店側に何の権限も無い場合は、点検の前にまずそこを相談します。契約を終えたときに広告の履歴が手元に残らないからです。

アカウントの名義と権限の考え方は、業種を問わない話として 広告代理店を乗り換えるべきタイミング にまとめています。

成果の設定で、電話ボタンのタップやページの閲覧を「成果」に数えていないか

最初に確かめるのは、管理画面の「目標」にあるコンバージョンの一覧と、それぞれが「メイン」か「サブ」かです。Google 広告では、メインに設定した成果がレポートの「コンバージョン」列に表示され、自動入札の学習にも使われます。サブは「すべてのコンバージョン」列に表示される、確認用の数字です(Google 広告ヘルプ「メインとサブのコンバージョン アクションについて」)。

中古車販売店のアカウントで、メインに入っていると問題になりやすいのは次のものです。

メインに入っている成果 起きること
電話番号のタップ 押しただけで発信しない人も数える。誤タップの多い面に広告が寄る
在庫ページや店舗案内ページの閲覧 見ただけの人を成果と数え、件数だけが大きく見える
問い合わせフォームの送信だけ 来店を数えないまま、問い合わせしやすい人に配信が寄る
買取や車検のフォームも販売と同じ成果 販売の広告費で買取や車検の申込を集め、販売は増えない

見直しの方向は、メインに置くものを「来店に近い行動」に絞り、閲覧やタップはサブに下げることです。来店予約、在庫の問い合わせ、実際に発信された電話などが候補になります。来店そのものの数え方は 中古車販売店は来店をどう数えるか で詳しく扱っています。

設定を変えると、報告書の「コンバージョン」の件数は減ることがあります。それは成果が落ちたのではなく、数え方が正しくなっただけです。変えた日を記録しておき、前後で比べないようにします。

自社のアカウントの成果の設定が来店に向いているか分からない場合は、無料相談フォームからご相談ください。管理画面を一緒に確かめます。

検索語句で、買取・車検・在庫に無い車種に広告費が流れていないか

次に、実際にどんな言葉で検索されて広告が出たかを、検索語句のレポートで確かめます。登録しているキーワードではなく、お客様が実際に入力した言葉が並ぶ一覧です。管理画面の「キャンペーン」から「分析情報とレポート」を開き、「検索語句」を選ぶと表示されます(Google 広告ヘルプ「検索語句レポートについて」)。

中古車販売店で、広告費の流れ先として多いのは次の言葉です。

  • 「車 買取」「〇〇 査定」など、車を売りたい人の検索。販売の広告文で表示され、押されても来店しない
  • 「車検 安い」「オイル交換」など整備の検索。整備工場を併設していても、販売とは成果も予算も分けるべきもの
  • 在庫に無い車種や年式。たとえば店に1台も無い車種の名前で広告が出ていれば、押した人は在庫ページで帰る
  • 「中古車 相場」「〇〇 燃費」など、まだ買う段階にない調べもの
  • 大手の中古車販売店や、ポータルサイトの名前での検索

もう一つ見るのが、車種名だけの検索です。車種の名前を含む検索ではポータルサイトのページが強く、広告を押した人も複数の店の在庫を比べている段階にいます。当社の支援経験では、予算が限られる店ほど、車種名だけの広い言葉より「地域名を含む言葉」や「軽 中古車」のような業態の言葉から始めたほうが来店につながります。キーワードの優先順位は 中古車販売店のためのGoogleリスティング広告運用ガイド でも扱っています。

なお、検索語句のレポートにはすべての語句が載るわけではありません。検索の回数が少ない語句は、プライバシーの基準によりレポートから除かれることがあります(Google 広告ヘルプ「検索語句レポートについて」)。載っていない分があることを前提に、上位の語句で判断します。除外キーワードの決め方の一般論は 検索語句レポートの見方と除外キーワードの決め方 にあります。

地域の設定で、商圏の外の人にまで広告を出していないか

3つ目は、広告を出す地域です。中古車は実物を見て買う人が多く、店から車で20分から30分ほどの人が中心の商売です。ローカルでは60分ほどまで広がることもありますが、県をまたいで遠くの人に出しても来店にはつながりにくくなります。

確かめるのは、対象地域の範囲と、地域の詳細設定の2つです。Google 広告の地域の詳細設定は、初期のままだと「所在地やインタレスト」になっています。対象地域にいる人だけでなく、その地域に関心を示した人にも広告が出る設定です。「所在地」を選ぶと、対象地域にいる可能性が高い人と、その地域をよく訪れる人に絞られます(Google 広告ヘルプ「地域ターゲティングの詳細設定」)。

どちらがよいかは店の商売で変わります。遠方から買いに来るお客様がいる専門店なら初期のままでもよく、足元の商圏で売る店なら「所在地」に絞るほうが合います。大事なのは、店の商圏の考え方と設定が一致しているかです。当社の支援経験では、商圏を広く取って始めるより、足元の商圏に絞って始め、反応が出てから広げるほうが費用対効果は合いやすくなります。

売約済みの車や古い価格が、広告とページに残っていないか

4つ目は、在庫が動く商売ならではの点検です。売れた車や、もう使っていない価格が広告に残っていないかを確かめます。広告文、バナー、着地ページのそれぞれに、特定の車や価格が書かれていないかを見ます。

  • バナーに写っている車が、すでに売約済みになっていないか
  • 広告文や着地ページの価格が、今の支払総額と一致しているか
  • 初売りや決算の催しのバナーとページが、終わった後も配信されていないか

在庫に無い車で広告を押させると、来店しないだけでなく、店への信頼を下げます。広告に価格を出すときの決めごとと、点検の手順は 中古車広告の支払総額表示 にまとめています。表示の細かな決まりは、自動車公正取引協議会の規約とQ&Aで確認してください。

代理店に任せている店では、売れた車の情報が代理店に届く手順が無いことが原因になりがちです。在庫は頻繁に入れ替わるため、売約が出たときと目玉車を入れ替えたときに誰が誰へ伝えるかを決めておきます。

広告を押した人が、探している車の載ったページに着いているか

5つ目は着地ページです。広告ごとの「最終ページURL」を見て、すべての広告がトップページに飛んでいないかを確かめます。「軽 中古車 〇〇市」で検索した人がトップページに着くと、軽自動車の在庫を自分で探し直さなければなりません。

当社の支援経験では、リスティング広告の成否を最も左右するのは着地ページです。軽自動車の言葉には軽自動車の在庫一覧、ミニバンの言葉にはミニバンの在庫一覧のように、検索した言葉に合うページへ着地させます。あわせて、店頭にある車がホームページの在庫ページに載るまでの日数も見ます。仕入れから掲載までに日数がかかっていると、広告をどれだけ直しても、その間の在庫は見つけてもらえません。

広告の外側で、広告を見て来た人を数えているか

最後に、店の側を確かめます。広告が来店を生んでいても、店で数えていなければ「効果がない」ように見えます。広告の管理画面で見えるのは押されたところまでで、来店は店の記録とつなげないと分かりません。

Google 広告の来店のコンバージョンは、当社の支援経験では出稿額や配信期間によって取得できないことがあります。また、来店のコンバージョンは検索語句のレポートに対応していません(Google 広告ヘルプ「検索語句レポートについて」)。そのため、多くの中古車販売店では来店台帳が頼りになります。台帳に「どの車を見に来たか」を書いておけば、その車がホームページだけで出していた車か、ポータルにも載せていた車かで、経路をかなり分けられます。

広告費を来店の組数で割った「来店1組あたりの広告費」を出すと、判断の物差しができます。数字は仮のものです。

項目 仮の数字 式
月の広告費 200,000円 管理画面の費用
広告経由と分かる来店 10組 来店台帳から数える
来店1組あたりの広告費 20,000円 200,000円 ÷ 10組
来店1組あたりの上限 店ごとに出す 1台の粗利 × 来店からの成約率

上限の出し方は 中古車販売店の広告費はいくらまで使えるか で扱っています。上限を下回っていれば、広告は成果につながっていて、数えていなかっただけということになります。

点検の結果から、外部に相談すべき状態かを判断する

6つの点検の結果を並べると、自社で直せるのか、運用の見直しを外部に相談すべきかが分かれます。

点検の結果 判断
売約済みの車や古い価格が残っていた 店と代理店の情報の受け渡しを決めれば直る。まず手順を作る
来店台帳で広告経由を数えていなかった 店側で数え始め、3か月分を見てから判断する
成果の設定が閲覧やタップのままだった 運用の前提が違う。代理店に設定の理由を聞き、説明が無ければ見直す
買取・車検・在庫に無い車種への表示が続いていた 日々の調整が行われていない。担当の体制を確かめる
上の複数に当てはまり、報告書でも触れられていない 運用の見直しを外部に相談してよい段階

当社の支援経験では、広告代理店にとって車屋は、在庫の入れ替わりやトレンドによる需要の変化についていくのが難しい業種です。設定がずれていること自体より、ずれたまま報告書で触れられていないことのほうが問題です。代理店に聞いてみて、在庫や商圏の話がかみ合わない場合は、比べる段階に進んでください。良い代理店と成果の見えにくい代理店の違いは 良いWEB広告代理店と悪いWEB広告代理店の違い で扱っています。

広告の点検より先に、店の側を見直したほうがよい場合

次に当てはまる店は、広告の設定を直しても来店は増えにくい状態です。広告の点検より先に、こちらを見直してください。

  • 地域の他店と同じ在庫構成で、価格も高い。在庫が一番の集客力なので、広告で人を集めても比べられて帰られます
  • ホームページに在庫が載っていない、または載るまでに日数がかかっている
  • 広告を始めて1か月ほどで判断しようとしている。車の検討には数か月かかるため、少なくとも3か月は同じ条件で見ます
  • 広告費が少なすぎて、そもそも表示の回数が足りていない

反対に、在庫の掲載が早く、来店を台帳で数えられている店は、広告の点検の結果がそのまま成果の差になって表れます。販売の集客全体の中で広告をどこに置くかは 自動車販売の集客方法 で一覧にしています。

よくある質問

代理店から「クリック率が上がっている」と報告されていますが、来店は増えていません

クリック率は広告が押された割合で、来店とは別の数字です。検索語句に買取や在庫に無い車種が混ざっていれば、クリック率が上がっても来店は増えません。検索語句のレポートと来店台帳を並べて確かめてください。

管理画面を見ても、どれがメインのコンバージョンか分かりません

「目標」の「コンバージョン」の概要で、各アクションの最適化の欄に「メイン」か「サブ」かが表示されます。分からない場合は、代理店に「入札に使っている成果はどれか」と聞けば答えられるはずです。

点検で見つかったことは、代理店に伝えてよいのでしょうか

伝えてください。在庫や商圏の情報は店にしか分からず、代理店はそれが無いと正しく運用できません。伝えたうえで直るかどうかが、そのまま代理店を判断する材料になります。

広告をいったん止めて様子を見るのはどうですか

原因が分からないまま止めると、止めた月の来店が減っても、広告のせいか季節のせいか分からなくなります。止める前に、この記事の点検で原因を絞り、直せるものは直してから3か月比べるほうが判断を誤りません。

まとめ

中古車販売店の広告が成果につながらないときは、広告文より先に、成果の設定、検索語句、地域、売約済みの車、着地ページ、来店の記録の順に点検します。販売は来店を重視して運用する業態で、在庫が日々動くため、どれか1つがずれるだけで広告費は来店しない人に流れます。

点検の結果、設定のずれが続いていて報告書でも触れられていない場合は、運用を見直す段階です。管理画面の点検や運用の見直しは無料相談フォームからご相談ください。支援内容はサービス紹介資料にまとめています。

デジタルマーケティング支援

自動車業界に特化した
デジタルマーケティング支援

NEXTGATE LiSMOtechは自動車業界に特化したデジタルマーケティング領域で売上アップのご支援を行ってきました。
これまでの実績とノウハウを活かし、デジタルマーケティング支援を行う弊社のサービスご案内資料です。
詳細資料をダウンロード
NEXTGATE LiSMOtech

執筆・監修:NEXTGATE LiSMOtech マーケティング事業部

自動車業界専門のデジタルマーケティング支援会社「NEXTGATE LiSMOtech株式会社」のデジタルマーケティング事業部。中古車販売店・車検店・鈑金業・リース・レンタカー・車買取など、自動車事業者のWEB集客・広告運用を支援してきた実績をもとに、現場で使えるマーケティングノウハウを発信しています。

自動車業界特有の商圏・来店導線・季節変動を熟知した専門チームが監修しています。

無料資料ダウンロード

おすすめの関連記事

Recomend

まずはお気軽にご相談ください

WEBマーケティングで集客&業績アップを最大化。
マーケティング担当者にご相談ください。

※受付時間:平日10:00~19:00
※不在の場合はメッセージをお残しください。

WEBマーケティングのご相談はもちろん、現状のサイト制作やLP(ランディングページ)の課題に関する ご相談まで、なんでもお気軽にご相談ください。