輸入車専門店の集客|車種名で探すお客様と広い商圏を、広告の配信範囲にどう反映するか
輸入車の中古車を扱う店から、近くのお客様だけを相手にした広告では台数が伸びない、という相談をよく受けます。反対に、全国へ広告を出したら問い合わせは増えたものの、来店につながらなかったという話も聞きます。
どちらも、輸入車ならではの探され方を、広告の配信範囲と着くページに反映できていないことが原因です。この記事では、輸入車専門店が検索の形ごとに配信の範囲を分け、遠方のお客様まで来店と成約につなげる方法を説明します。読み終えると、今の広告の地域設定のどこを分けるべきか、最初に作るページは何かが決められます。
この記事でわかること
- 輸入車は、地域名で探す人と、車種名や世代で探す人がいる。2つは配信の範囲を分ける
- 車種名で探す人は遠くから来る。着くページで、遠方から買う段取りと購入後の整備を先に答える
- ブランド名を広告文に使うときは、Googleの商標の決まりに沿ってページを作る


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輸入車専門店の広告は、検索の形ごとに配信の範囲を分ける
輸入車専門店の広告は、1つの地域設定で全部を配信せず、検索の形ごとに範囲を分けます。一般的な中古車販売店は、店から車で20分から30分の範囲のお客様が中心です。当社の支援経験では、地方では車で60分の範囲が対象になることもあります。輸入車でも「輸入車 地域名」で探す人はこの範囲に住んでいますが、特定の車種や世代を探している人は、条件に合う1台があれば遠くからでも来ます。
この2つを同じ範囲で配信すると、どちらかが崩れます。全体を足元に絞れば、遠くから来るはずだったお客様に広告が出ません。全体を広げれば、来店の見込みが低い地域名の検索にまで費用がかかります。地域名の検索は足元に、車種名の検索は在庫を買いに来る範囲に、と分けるのが基本の形です。
販売の集客全体の優先順位は 自動車販売の集客方法 にまとめています。この記事は、そのうち輸入車専門店で考え方が変わる部分を扱います。
車種名で探すお客様は、ポータルで比べてから店を選ぶ
輸入車を探すお客様の多くは、ブランドと車種、世代やグレードまで決めてから探し始めます。当社の支援経験では、普通車は「ポータルサイトで探し、ポータルサイトで決める」傾向が強く、車種を決めてから探す輸入車も同じ流れになります。条件に合う在庫を広い範囲から比べ、価格と状態で候補を絞り、最後に店が信用できるかを確かめます。
| お客様の状態 | よく使われる検索の形 | 店が出す答え |
|---|---|---|
| 輸入車に乗りたいが、車種は決めていない | 「輸入車 中古 地域名」「外車 専門店 地域名」 | 扱うブランドと価格帯、店の強み |
| ブランドは決めている | 「ブランド名 中古車 地域名」 | そのブランドの在庫と、整備の体制 |
| 車種と世代まで決めている | 「車種名 世代・型式 中古」「車種名 グレード名 中古」 | 条件に合う1台と、遠方から買う段取り |
| 乗っている輸入車を直したい | 「輸入車 修理 地域名」「ブランド名 車検 地域名」 | 整備の料金と、入庫の方法 |
車種名を含む検索は、ポータルサイトが自然検索の上位を占めています。自社のホームページを自然検索で上げるのは難しいため、車種名の検索は広告で取りに行く、と役割を分けます。自然検索で狙う語の選び方は 自動車SEO対策のキーワード戦略 で説明しています。
同じ車種名でも、世代や前期・後期で探す人も在庫も違います。当社の支援経験では、世代をまとめて1つのキーワードにすると、在庫に無い世代を探す人にも広告が出て費用が流れます。在庫に合わせて世代やグレードの語を分け、在庫が売れたらその語を止める運用にします。
地域名の検索と車種名の検索で、配信範囲と着くページを分ける
広告のキャンペーンは、検索の形ごとに分けて作ります。分けておくと、地域ごとの配信の範囲と、1件にかける費用の上限を、それぞれに合わせて決められるからです。
- 「輸入車」「外車」と地域名の組み合わせは、店から車で通える範囲に絞る。着くページは、扱うブランドと店の強みを伝えるページにする
- ブランド名と中古車の組み合わせは、近隣と隣の県まで広げる。着くページは、そのブランドの在庫一覧にする
- 車種名と世代・グレードの組み合わせは、在庫を買いに来る範囲まで広げる。着くページは、その車両の詳細ページにする
- 修理・車検の検索は、販売とは別のキャンペーンにし、通える範囲に絞る。着くページは整備のページにする
車種名で探した人を店のトップページに送ると、お客様はそこで目当ての1台を探し直すことになり、多くはポータルへ戻ります。当社の支援経験では、検索した語と着いたページの中身が合っているかで、来店につながるかが分かれます。「岩手 輸入車」で探した人には「岩手で輸入車を探すならこの店」と分かるページを、車種名で探した人にはその車のページを用意します。
地域を絞る設定の方法は Google広告の地域ターゲティング設定方法 で扱っています。輸入車専門店では、1つのアカウントの中で検索の形ごとに違う範囲を設定する点が違います。
今の広告の地域設定とキーワードを、検索の形ごとに分け直したい場合は、無料相談フォームからご相談ください。
遠方のお客様には、来店の前に段取りと購入後の整備を答える
車種名で探して遠くから来るお客様は、来店の前に「買った後どうなるか」を確かめます。輸入車は購入後の故障や整備の費用を心配する人が多く、遠方の店で買うとその不安が大きくなるからです。車両ページとその近くに、次のことを書いておきます。
- 来店の前に、在庫の確保や現車の確認の予約ができるか
- 写真や動画で、外装・内装・下回りの状態を追加で送れるか
- 遠方への納車の方法と、費用の考え方
- 購入後の点検・整備を、自店で受けるのか、お客様の近くの工場を案内するのか
- 保証の範囲と期間、保証の修理をどこで受けられるか
ここに答えていない店は、価格が安くても候補から外れやすくなります。反対に、整備の体制を具体的に書けている店は、多少遠くても選ばれる理由ができます。来店予約を増やすページの組み立ては 中古車向けLPの構成テンプレート が参考になります。
遠方のお客様は、問い合わせや来店予約をしてから来ることが多くなります。足元のお客様のように予約なしで来店するとは限らないため、車種名のキャンペーンは問い合わせと来店予約を成果として数えます。地域名のキャンペーンは、来店を成果に含めて見ます。来店の数え方は 中古車販売店の来店の計測 で説明しています。
1組の来店にかけられる広告費を、仮の数字で出す
遠方のお客様は、足元のお客様より来店にかかる手間が大きく、問い合わせから来店に進む割合も変わります。そのため、1組の来店にかけてよい広告費は、キャンペーンごとに分けて上限を置きます。数字は仮のものとして、式で示します。
| 項目 | 仮の数字 | 考え方 |
|---|---|---|
| 1台の粗利(車両と付帯の合計) | 400,000円 | 自店の直近の平均から出す |
| 来店した組のうち成約する割合 | 30% | 地域名のキャンペーンと車種名のキャンペーンで分けて記録する |
| 粗利のうち広告に回せる割合 | 20% | 利益として残したい額から決める |
| 1組の来店にかけてよい広告費 | 24,000円 | 400,000×30%×20% |
この仮の数字では、1組の来店に24,000円までなら広告をかけてよいことになります。車種名で探して遠くから来るお客様は、目当ての1台が決まっているぶん、来店後の成約の割合が地域名のお客様と違ってくることがあります。自店の記録で車種名のほうが高ければ、そのキャンペーンの上限を上げられます。自店の記録で2つのキャンペーンを分けて数え、3か月ごとに見直してください。
粗利から広告費の上限を出す考え方は 中古車販売店の広告費はいくらまで使えるか で詳しく扱っています。
ブランド名を広告文に使うときは、Googleの商標の決まりに沿う
輸入車専門店の広告では、ブランド名や車種名を広告文に入れたい場面が多くあります。Google広告は、商標権を侵害する広告を認めていません。そのうえで、着くページがその商標の商品の販売を主な目的にしていて、購入の方法と価格などが示され、広告主が再販業者であることが広告とページの両方で分かる場合は、広告文に使える例外を設けています(Google 広告ポリシー ヘルプ「商標」)。
- ブランド名を広告文に入れるなら、そのブランドの在庫と価格が載ったページへ送る
- 広告文とページで、正規ディーラーではなく中古車を販売する店であることが分かるようにする
- 在庫が無くなったブランドの広告は止める。在庫の無いページへ送らない
商標の扱いは、権利者からの申し立てによって制限されることもあります。判断に迷う場合は、Googleのヘルプを確認するか、専門家に相談してください。中古車の広告で価格を出すときの決めごとは 中古車広告の支払総額表示 にまとめています。
ポータル、整備、SNSの役割を、輸入車の探され方に合わせて決める
輸入車専門店では、媒体ごとの役割が一般的な中古車販売店と少し変わります。お客様が全国の在庫から比べ、趣味として車を選ぶことが多いからです。
ポータルサイトは、車種名で探す人に見つけてもらう場所
車種名で探す人の多くは、ポータルサイトで条件に合う1台を見つけます。そこで店の名前を覚え、ホームページやGoogleマップで店を確かめてから問い合わせます。ポータルの掲載を減らす前に、ポータルで知ってホームページで確かめているお客様がいないかを確認してください。掲載費と自社集客の比べ方は ポータルサイト掲載費は高いのか で扱っています。
整備は、販売とは別の入口として育てる
輸入車を扱える整備工場は、地域によっては多くありません。「輸入車 修理 地域名」で見つけてもらえれば、整備で来たお客様が次の車を買うきっかけになります。当社の支援経験では、販売と整備で同じGoogleビジネスプロフィールを使うと、整備の検索で専門の工場に負けやすくなります。別の住所や電話番号を用意できるなら、プロフィールを分けることを検討してください。
YouTubeとInstagramは、趣味で選ぶお客様に向く
当社の支援経験では、生活の足として車を探す人が多い軽自動車の店よりも、輸入車のように趣味性の強い車を扱う店のほうがYouTubeやInstagramと相性が良くなります。車両の細部を動画で見せたり、納車の様子を人と一緒に載せたりすると、遠方のお客様が店を確かめる材料になります。動画広告の使い方は 中古車販売店のYouTube広告戦略 で説明しています。
広告を強めないほうがよい輸入車専門店
輸入車専門店の広告は、在庫と受け入れの体制が整っていないと、費用に見合う来店になりません。次の条件に当てはまる店は、広告を強める前に準備を優先してください。
- 在庫の台数が少なく、入れ替わりも遅い。車種名の広告を出せる在庫が無く、地域名の広告だけでは遠方のお客様を取れません
- 車両ページの写真が少なく、状態の説明が無い。遠方のお客様が来店を決める材料がありません
- 購入後の整備や保証をどう受けるかを説明できない。比べられたときに、価格以外の理由で選ばれません
- 在庫が売れても広告とページが残っている。売れた車の広告に費用がかかり、お客様の不満にもなります
ポータルと自社のホームページの役割がまだ決まっていない店は、先にそちらを整理します。ホームページで在庫を見せる準備ができてから広告を足すほうが、費用を無駄にしません。
代理店に任せるときに確かめること
輸入車専門店の広告を代理店に任せる場合は、在庫と検索の形を理解して、キャンペーンを分けてくれるかを確かめます。ブランドや世代の違いは、1回の説明で伝わりにくいものです。在庫が入れ替わるたびに広告を見直す段取りを、最初に決めておきます。
| 店から代理店へ伝えること | 代理店から受け取るもの |
|---|---|
| 入荷と売約の予定、力を入れたいブランドと車種 | 在庫に合わせて止めた語と追加した語 |
| 来店したお客様の住む地域と、探していた車種 | キャンペーンごとの配信地域と来店・問い合わせの件数 |
| 整備で受けられる車種と受けられない車種 | 整備の検索で除外した語 |
代理店を選ぶときの見方は 広告代理店の選び方 にまとめています。問い合わせの件数だけでなく、来店を成果として数えているかを確かめるのは、輸入車専門店でも同じです。
よくある質問
輸入車専門店は全国に広告を出すべきですか
全体を全国に出すのはおすすめしません。地域名の検索は通える範囲に絞り、遠くまで広げるのは、在庫を目当てに来る車種名の検索だけにします。広げる範囲は、実際に来店したお客様の住む地域を記録して決めてください。
在庫の少ない車種名でも広告を出してよいですか
在庫が1台でも、その車種と世代を探す人がいるなら出す価値はあります。ただし、売れたらすぐ止められる体制が前提です。売約済みのページに広告で人を送ると、費用がかかるうえに店の印象も下がります。
正規ディーラーの認定中古車と、どう違いを伝えればよいですか
価格だけで比べられると、保証や整備の安心感で不利になりやすくなります。自店の整備の体制、保証の範囲、扱うブランドへの詳しさなど、お客様が比べるときの材料を、車両ページの近くに書いてください。
広告の効果はいつ判断すればよいですか
車の検討には時間がかかり、遠方のお客様は来店まで日数が空くこともあります。1か月で判断せず、3か月をひと区切りにして、地域名と車種名のキャンペーンを分けて見直します。
まとめ
輸入車専門店の集客は、地域名で探す人と、車種名や世代で探す人を分けるところから始めます。地域名の検索は通える範囲に絞り、車種名の検索は在庫を買いに来る範囲まで広げて、その車両のページへ送ります。遠方のお客様には、来店の段取りと購入後の整備・保証を先に答えてください。1組の来店にかけてよい広告費は、粗利と成約の割合からキャンペーンごとに上限を置きます。
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